ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

《コラム的に》国民民主党 玉木議員の農林水産業(主に農業)に関する質問/提言と個人的所感

先日(というか昨日)、

国会で各党の代表質問があったわけなんですけど、

界隈で

『国民民主党 玉木代表の質疑がおもしろかった』

という話を聞きました。

農業に関する具体的な提言もあったということなので

せっかくですしまとめて自分の考えもちらっと書こうと思います。

 

玉木さんの考え(たぶん)

ざっくりなんですけど民民玉木さんの農業部分の質問を書き出しました。

 

地方と中央の格差はアベノミクスの弊害。

農林水産業が万事うまく言ってるように演説したが地方の実態は違う。

人口減少は進み、空き家、耕作放棄地、鳥獣対策の3点セットが加速する一方。

地方の現状は見えているのか?

こうした現状に歯止めをかけるため(国民民主党は)、

市場原理を重視する”産業政策”としての農業だけではなく、

農業や農地の多面的機能を重視する”地域政策”としての農業に注力する。

 

(具体的には)農業者戸別所得補償制度を改良し、

GAPなど環境や食の安全に配慮した農法を採用する農家には新型の加算措置を講じ、

加えて地域毎の生産コストをふまえた地域別の支払い単価を導入する新たな所得補償制度を提案。

新たな所得補償制度の導入によって安心して営農を継続できる環境を整え、

農村集落の衰退に歯止めをかけていきたい。

 

語句の確認

まずは語句の確認から。

 

農業・農地(農村)の多面的機能

国土の保全、水源の涵養(かんよう)、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承等、農村で農業生産活動が行われることにより生ずる、食料その他の農産物の供給の機能以外の多面にわたる機能(農水省HPより)

農業・農村の有する多面的機能:農林水産省

ということで、農業って食べ物作る以外にもいろいろ役割あるよね。

ってとこにフォーカスしたのが多面的機能。

かれこれ20年前くらいから使われてる単語で、

農業や農村への公金投入の理由として使われてる向きもある気がする。

 

例えば…

水田って水を一時的に溜めておく性質があるけどそれってダムと一緒だよね。

つまり、水田はダムの代わりを果たしていると言える。

ダムを作ると景観も自然も壊れちゃうしお金も沢山かかるけど、

水田を維持すればダムを作らずにダム的な機能をしてくれる。お得!

みたいな感じ。

 

GAP

Good Agricultural Practiceの略。

日本語訳は 「適正農業規範」と訳しているところが多いようです。

営農において適切な運営・管理をしていることを示す認証制度で、

環境保全や食の安全への配慮が求められます。

たぶんいちばん有名なのがEU等で用いられるグローバルGAP。

日本でも日本版GAP(JGAP)がありますが、あまり広がっていない印象。

グローバルGAPは担当してる人に聞いたことあるんですけど、

認証取得するのかなり大変だそうです。

コンサル入れて、協会のチェック受けて、かなりの金額支払って…

という感じなんですが、海外マーケットで販売しようと思えば必須。

ISO9000の農業版みたいなイメージをもっていただければいいのかなと。

(ISO9000もあんまよう分かってないけど…)

 

具体的な方策

具体的には、

新しい戸別所得補償制度を提言。

念頭にあるのは民主党政権時の戸別所得補償制度だと思います。

 

民主党政権での戸別所得補償制度は…

・水田10a(10m✕100m / 1000平方m / 約990坪)あたり1.5万円を支給

・生産額が販売額を下回った場合(赤字になった場合)は補填

 

というものでした。

民主党政権時はすべての稲作農家に”一律”支給でしたが、

民民提案のものは農家の取り組みに応じて”傾斜配分”しよう。

ということだと思います。

農業への補助金って『バラマキだ!』って批判がつきものですもんね。

 

その配分をどこで判断するかというと

環境保全や食の安全への取り組み』

 で、

 

”GAPを取得している農家”や、

”特別栽培有機栽培などの環境に配慮している(とされる)農法を採用する農家”

には多めに支払いましょう。

そして、

地域によって生産コストに差があるからそこも加味しましょう。

 

ということなんだと思います。

すべての農家に一律に支給するんじゃなくて、

きちんと絞ってお渡ししますよ。

ということ。です。たぶん。

まとめると…

民民の農業政策

玉木さんが主張する農業政策は

多面的機能の観点から農地や農村の維持は重要なので、

環境への配慮や食の安全に努める農家へ重点的に配分し

安心して営農できる環境を整えることで

地域の人口減少にも歯止めをかけましょう。

 ということだと思います。たぶん。

 

個人的所感

現在の農業政策と民民の農業政策と

安倍政権下での農業政策は、

『強い農業』

で、ひたすら輸出を促進し、

”産業”面を強調して押し出していました。

が、

「それってほんとに農家のためになってるの?」

ということは常日頃から言っていました。

拙ブログでも農産物輸出に対して言及してますのでご一読いただければ。

www.hoboyoko.xyz

 

しかも

『強い農業』

を実践できる農家や地域ってかなり限定的なんです。

資金力の問題、農地の問題、人の問題…などなど。。。

それだけじゃ農家は増えないよね。

地域は衰退していく一方だよね。

そもそも農業ってお金を稼ぐための手段だけじゃないよね。

他にも色んな重要な役割があるよね。

ということを民民は主張してるんだと思います。

 

私個人としては食糧安全保障が最重要課題だと考えており、

そのためには

『安定・継続して営農していける農家』

を増やすことが必要だと考えています。

ゆえに、私としても、民民の考え方には基本的に賛同です。

 

農家の現状 

今現在、離農していく人たちって、

 

・高齢で農作業ができない

・収入が低く生活が成り立たない

 

のどちらかだと思うんですね。

前者は致し方無いとして(これはこれで”耕作放棄地対策”が必要、そして民民は言及している)、

後者はやっぱり対策しないとって話なんです。

 

就農してみたは良いけど、

思ったよりお金出ていくのに

思ったほど入ってこない。

 

 

という実感を抱く農家さん、多いと思います。

ちなみに現在は新規就農者の離農を防ぐために、

就農後10年は農業をしないといけないような決まりがあることを農家さんから聞きました。

携帯の2年縛りでもヒーヒー言ってるのに10年縛りのリスク背負う人いるの?

って話でより入ってこなくなる気がするんですよね。。。

 

民民政策の効果は?

民民がどういう方法でどれくらいの額の支給を想定しているのか、

具体的なことはわからないのでなんとも言えませんが、

『安心して営農を継続できる環境』

が整備されるのであれば、

離農する人は減ると思いますし、

農業を職業の選択肢の一つとして考える人が増えてくると思います。

 

しかも”環境に配慮した農法”、

例えば減農薬や特別栽培(農薬を半減させる)等は、

小規模な農家ほど導入が容易なため相性も良いんじゃないかなと思います。

 

また、地方の問題の3点セットとしてあげた

の問題って、

基本的に人的資源の不足で発生している面が強いので(たぶん)、

”農業”という地域産業が成り立ち、

”農家”が増えるのであれば、

これらの問題の解決の糸口が見えるのかもしれないなと思います。

 

『予算は?』とか『金額は?』とかの細かい部分はわからないので言及しませんが、

概ね良い提言だったなと感じました。

 

気になった点

1点、『地域毎の生産コストをふまえた地域別の支払い単価』は、

”どこまで細かく地域を想定するのか”

が大きな争点になりそうだなと思いました。

やるんだったら

北海道 / 沖縄 / 離島 / その他

くらいの分け方が妥当なんじゃないかなー。

ざっくり”都道府県”で分けようとすればかなりもめそうな気がする。

 

とりあえずこんなところです。