ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

【暗礁に乗り上げたTPP】

もう先週の話になりますが、今国会でのTPP関連法案承認を見送るとの報道がなされました。

 

【TPP法案成立、見送り決定…地震への対応影響】

http://www.yomiuri.co.jp/politics/20160419-OYT1T50172.html

 

地震という不規則な出来事があったことも大いに影響していますが、

政府側の答弁責任者がまともに質問に答えられなかったことも関係しています。

TPP特別委員会はそれなりに追ってましたが審議の体をなしていなかったのは明白で、

国の根幹に関わることなのにと、非常に残念な気持ちになりました。

 

それはさておき。

政府としては今国会は見送り継続審議としたうえで、参院選後の秋の臨時国会で成立を図るという筋書きだと思いますが、TPPは早晩頓挫することになるだろう。しかし…

というお話を展開していこうと思います。

 

TPPとは

すごいざっくり言うと、『参加国間の貿易におけるルール』です。

貿易を促進するために協定を結ぶわけですが、

互いが不利にならないようにルールを決め、

そのルールに従って貿易を行っていきます。

TPPもその貿易促進ルールの一環ですが、

「そのルールがあまりにもゆるい(国内産業を破壊する)!」

と指摘を受けたことにより注目が集まっていました。

 

高まる反対気運

TPPは日本ばかりが反対しているのではないかと思われてる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は米国内やニュージーランド国内でも反対の声は根強くあります。

そして(これが最も重要なのですが)今年11月に行われるアメリカ大統領選挙の有力候補者が、いずれもTPPの批准には反対を表明しています。

さらに下院(日本の衆議院のような場所)も今年が選挙ですが、国民に不人気なTPPを全面に出す議員はいないでしょう。

このような理由から、米国内でのTPP批准は成し得ないと考えています。

 

TPPの発効条件

TPPが効力を持つためには、

 

>TPP域内の国内総生産(GDP)の合計が85%以上を占める6カ国以上の批准

 

という条件を満たす必要があります。

2013年の数字になりますが、域内GDPの60%を米国が、16%を日本が占めており、

どちらかが欠けるとTPPは効力を持ち得ないということになります。

 

以上のことから、TPPは早晩(遅くとも次期大統領が決する頃には)頓挫するだろうという話になります。

 

日米FTAの可能性

が、TPPは形を変えてやってくるだろうと識者の間では言われています。

それが日米FTAという貿易ルールです。

これは『TPPの日米2カ国バージョン』だと考えていただければ結構です。

 

先ほど、「TPPは米国内で不人気だ」と言いましたが、

それは1992年に結んだ北米自由貿易協定(加・米・墨3カ国の協定)により、

『メキシコ人移民が増え職を奪われた』と感じている米国人が多いからです。

また、アメリカ政財界に大きな影響を持つ製薬会社が、

『(TPP交渉で最終決定した)特許のデータ保護期間が短すぎる』と反発していましたが、

日米の二国間交渉レベルでは、かなり製薬会社(米国側)に有利な条件となっていたため、日米二カ国での協定となれば快諾するだろうと言われています。

 

今後の影響

TPP交渉でも「これだけは絶対死守する」と言っていた『重要5品目』が全く守られていなかったことが判明しましたが、

【重要農産物、すべて譲歩=TPP審議で森山農水相

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160419-00000166-jij-pol

日米FTAという2国間での喧々諤々の鬩ぎ合いになった時に、果たしてどうなるのか。

と非常に心配です。