ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

<考察> 【『偉大なアメリカ』の復活は可能か】

『偉大なアメリカの復活』=”Make America Great Again”

かつてアメリカは偉大な国であった(今はそうではない)。

それを取り戻す必要がある。

というのが彼の主張です。

具体的に偉大なアメリカとはいつ頃のことなのか。

 

1945年。日本の無条件降伏で第二次世界大戦終戦を迎えます。

軍事特需などにより世界恐慌による経済不調からも完全に立ち直り戦勝国となったアメリカの経済は黄金期を迎えることとなります。

次いでソビエトとの冷戦を経て1991年のソ連崩壊によりアメリカ一強の時代が到来します。

この”戦後から一強時代に至って後の十数年”が彼のいう『偉大なアメリカ』だと思います。たぶん。

 

しかし2000年以降のアメリカは、9.11を契機に2001年から始まったアフガニスタン紛争、2003年から始まったイラク戦争が泥沼化し膨大な戦費を計上。

そういう状況下での2008年のリーマン・ショックにより急速な冷え込みを見せます。

2009年から着任したオバマは状況を好転させるには至らず、むしろ貧富の格差は拡大する一方。

同じく”偉大なアメリカ”を経験してきた世代に充満していた不満に着火し、爆発させたのがトランプだったということは前回の記事で書きました(書いたよね?ちょっと文言違うけどそういうこと言ったよね?)。

 

“偉大なアメリカ”を享受できたのは、先の大戦時に工業分野で勃興しつつあったドイツが敗戦し、工業特需を独占できたこと、またソ連が崩壊したことに起因しており、その成立は非常の外的な要因に立脚しています(と私は考えています)。

もちろんそれまでに技術の進歩があったり、経営の仕方が改められたりと、アメリカ国内の努力は多大にあったのでしょうが、結局は『マーケットを独占できた』の一言に尽きると思います。

 

そもそも日本の高度経済成長もイギリスの産業革命もその他ヨーロッパ各国の繁栄も基本的には『マーケットの独占』『(植民地等からの)資源の搾取』のどちらかもしくは両方がその勃興の根幹にはあります。

 

日本の高度経済成長の場合、戦後すぐに勃発した朝鮮戦争の”お陰”で軍事用トラック等の特需が発生し、供給不足だった鉄等の資源価格の高騰もあり相当な利益を得ることになります。

その後体力をつけた日本各メーカーは超円安の背景の後押しを受け日米自動車戦争を制することになります(アメリカでは真珠湾と自動車戦争の恨みは大きいと聞いたことがある)。

その後、白物家電の需要による内需爆発、地価高騰によるバブル景気へと進んでいくわけですが、この場合も朝鮮戦争特需を(日本が最前線の基地だったため)独占できたことが要因です。

イギリスの産業革命は労働者の自由の搾取と技術革新によるマーケットの独占、その他ヨーロッパ各国は植民地からの資源搾取によって『経済成長』を成し遂げています。

 

話を戻します。

問いは『偉大なアメリカの復活は可能か』でした。

これまでの理路が正しいとした場合、偉大なアメリカの再来には戦争のような大きな社会の変化、もしくは、新たなフロンティア(=未開拓のマーケット)を見つけてくるしかないわけです。

90年代後半にアメリカで起こったITバブルがフロンティアだったわけですが、ラットイヤー(Rat Year)と揶揄されるこの世界で長くは持続せず、すぐにバブルは崩壊します。

これだけ情報網が整った世の中で、技術革新による長期のマーケット独占はほぼ無理だろうと思います。

となれば、『移民や中国に取られている仕事を取り戻す』だけで目標を達せられるかと言えば疑問符がつきます。

偉大なアメリカの復活への道のりは平坦ではないし、そもそもその道があるのかということを再考すべきではないかという所に至るわけですがいかがでしょうか?

とりあえずどれだけでも書き進められそうなのでこの辺りで一旦やめることにします。