ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

【公文書改竄の重み】

昨年から議論されていた森友・加計問題。

これらに関連した質疑で閣僚や各省庁の担当者はウソの答弁をし

公文書”までもが”改竄されていました。

これってどこをどう切り取っても「ありえない」問題なんです。

あまりにあり得なさすぎて「ありえない」と言及するのも憚られていました。

どう説明したらいいかわからないから。

 

ですが、福島県須賀川市の市議会議員が以下の発言を見て考えを改めました。

 

「森友にせよ、加計にせよ、正直に言って「だから何なんだ?」という感想でしかないのです。特に選挙で当選した国会議員が、森友、加計をこの一年以上、予算委員会で集中審議していることが理解できません。森友、加計が日本を揺るがす問題なのでしょうか?私には全く理解できません。皆さんどうですか?」

(ツイートのリンクはこちら)

https://twitter.com/kohei_w1985/status/983675589721710592

 

背筋がゾッとする思いでした。

せめて賢明なほぼヨコ読者諸氏(言いたいだけ)には、いかにありえないのかをお伝えしたく、

私が抱いている悲壮感を存分にお伝えしたくツラツラ書く所存です。

 

日本が採用する”思想”

いきなりですが国家とは、

・領土

・国民

・主権

の3要素を持って成り立ちます。

ここからここまでが私達の国ですという領土、そこに住む国民、そして領土内での出来事を自分たちで決定することができる主権の3つです。

そして、近代国家では主権は国民にあるとしています。

日本もこの制度を採用しています。

昔は主権を一部の人のみが保持する形などもありましたが

様々な体験や失敗を経て

「広く国民に主権あるという形が最も”マシ”なのではないか」

ということでこの”思想”を採用し、

その上に様々な仕組みが成立しています。

 

最も重要な『(真実の)情報公開』

”様々な仕組み”

のうちの一つが日本で採用している議会制民主主義という制度です。

「国民全員から意見を聞いて総意をとるというのは不可能に近いので

選挙で選ばれた代議士(=政治家)を議会に送り込んで

代わりに話し合いをしてもらい意思決定していこう」

というもの。

 

そして、”意思決定”において最も重要な事が『情報公開』です。

代議士を選ぶ段階においても、選んだ代議士が議論をする段階においても、

情報が絶対的に重要になります。

それがすべての意思決定の前提になるから。

 

みなさんも大きい買い物をする時は

様々な情報を調べ、吟味し、お財布と相談して、決定すると思います。

仮に、プリンターを買うとします(今目の前にあったから)。

 

Aというプリンターは

・毎分100枚プリントできて

・月々の電気代が100円

・本体価格は5,000円

 

他方、Bというプリンターは

・毎分50枚のプリント

・月々の電気代が300円

・本体価格10,000円

 

だとしたら普通Aを買うと思うんです。

ただここに、

 

・Aは100枚で1セット3,000円のインク交換が必要。

・Bは1,000枚で1セット1,000円のインク交換が必要。

 

という情報が加われば選択は変わってくると思います。

あまり使わない人はA、よく使う人はB…となる可能性がありますよね?

 

適切な意思決定には情報が”すべて”オープンになっていることが必要で

そして、その情報は真実でなければなりません。

例えば毎分100枚を謳っていたAのプリンターが実は毎分30枚しか印刷できないとなれば、

買った人は『騙された!』と思いますよね。

 

仮にこのような過大なであったりウソであったりの説明が許容されるのであればウソつき放題になっちゃいます。

ウソの情報がはびこると消費者が不利益を被り

それは積もり積もって社会全体にとっての(めちゃくちゃ)大きい不利益となります。

燃費の不正だったり、企業の粉飾決算など、

いわゆる”ウソ”の情報に社会的制裁があるのはそのためです。

 

今回起こったこととは

そしてそれは政治でも同じです。

財務省の公文書改竄問題にしても

森友・加計問題での虚偽答弁にしても、

『間違った情報の流布』で、

ようは『ウソ』なわけなんですよ。

 

これって国家にとってめちゃくちゃ損失です。

いちいち

「この人の答弁は真実か」

「この情報は真実か」

ということを確認しないといけないから。

その労力たるや膨大なものです。

今ではタガが外れちゃって当たり前のように答弁の矛盾が出てきていますが、

本来、国会答弁とは「嘘偽りのないものである」ものでないといけません。

それだけ重みをもつものなんです。

・成される答弁が真実であること

・出されてくる情報が真実であること

さらに言えば、

・すべての情報がオープンであり、かつ容易にアクセスできること

この3つは言うまでもなく議会制民主主義が成り立つための最低条件です。

 

今、政府の答弁も、官僚が出してくるペーパーも

「本当に真実か?」

をいちいち疑わなければいけない状況にあります。

信用をまったく無くしてしまっているんです。

政府が行うすべての物事の正当性に疑問符がついてしまうから。

もう民主主義の前提条件が成り立っていないんです。

そのきっかけをつくったのが森友問題であり加計問題です。

 

信用を失った政府は正常に国家の運営を行うことができません。

今必要なことは『政府の信用』を回復するための作業で、

その作業とは

『何が起こったかをすべて明らかにし、国会に”ウソ”がない状態をもう一度作り出すこと』

です。

この作業に、与党も野党も関係ありません。

なにより政府が一番必死になってやらなければいけないことなんです。

 

普通、粉飾決算した企業は、

1.なぜそのようなことをしてしまったのかを明らかにし

2.情報の透明性を担保する努力をする

のが定石だと思います。

それが、その企業へ出資してくれている人や、その企業の製品を購入してくれている人への誠意であり果たすべき責任ですよね。

 

粉飾決算をした企業=政府です。

つまり政府の側にすべての説明責任があります。

これをなおざりにするということは、国会を愚弄する行為ですし、それはひいては、国会へ送り込む代議士を選んだ国民を愚弄する行為なんです。

それを「森友、加計が日本を揺るがす問題なのでしょうか?」なんて言ってしまう先述の議員さん(議員ですよ!?)のそのなめた態度に背筋が凍り、どうしようもない悲壮感を抱いてしまうんです。そういうことです。長々と書きました。