ほぼ週刊よこやま

ある一人の友達のために始めたニュース解説記事。私の視点から見えるもの。

【トランプの『エルサレム首都認定』発言で遠のいた中東和平②】

超年末ですねー。

そんなことはお構いなしに

ほぼヨコでは中東問題に思いを馳せたいとおもいます。

 

オスロ合意への期待

前回記事でも少し言及しましたが93年のオスロ合意により

中東和平はかなり前向きに進展するかと思われました。

米国クリントン大統領が間に立ち、

左にイスラエルのラビン首相

右にパレスチナ自治政府アラファト議長

という写真をご存じの方は多いと思います。

 

オスロ合意内ではイスラエル軍や入植者の段階的な撤回が盛り込まれており

イスラエルからすれば「かなり踏み込んだ」内容でした。

パレスチナ側もこれを拒否する理由はなく和平合意が本当に実現するかもしれないという機運が高まりました。

が、ラビン首相の暗殺により頓挫、その後の右派政権誕生により完全になくなりました。

 

中東和平のロードマップ(いわゆる『ロードマップ』)

2003年にアメリカ、EU、ロシア、国連の4者により中東和平のロードマップが策定されました。

工程は以下の3段階に分かれています。

第一段階:パレスチナ→過激派の解体/イスラエル→入植の禁止

第二段階:パレスチナ国家樹立。

第三段階:国境線の画定と難民問題の解決。

 

イスラエルパレスチナ過激派のテロ行為に、パレスチナイスラエルの入植活動により損害を被っていたのでのまずはお互いやめましょうよ。

その後、状況が正常化すればパレスチナを国家として認定しましょう。

という話です。

 

ロードマップは国連においてイスラエルパレスチナ双方に義務として履行を求める決議を採択されました。

国際社会が『中東和平に本気で取り組みなさい』と圧力をかけた形です。

が、いまだに第一段階すら達成されずにいます。

 

中東和平を放棄するトランプ

ロードマップではパレスチナ国家の樹立を規定しているため

世界的な中東和平の大原則は「イスラエル/パレスチナの2国家共存」となっています。

しかしながらトランプ氏は今年2月のイスラエル首相ネタニヤフ氏との会談で

「わたしは2つの国家と1つの国家(という考え)の双方に目を向けている。両当事者が望む方が好ましい」

と発言しています。

 

▼中東和平、トランプ氏の「1つの国家」言及で一層混迷か(’17/2/15)

https://jp.reuters.com/article/usa-trump-israel-palestinians-idJPKBN15W0C9

 

余談です。

記事内にもありますが、仮にイスラエルパレスチナを包括する形で「1国家」という形態を取ったとしても出生率の高さで勝るパレスチナが実権を握ってしまうのではないかという不安は常にイスラエル側にあります。本当に一筋縄ではいかないのがこの問題です。

北朝鮮と韓国なんて元々は同じ朝鮮民族で使用する言語や宗教、文化等もほぼ同じであるにも関わらず単一国家を形成できずにいるわけなのでその難しさったら想像を絶しますよね。なんてことを書いておきます。

 

続き。

そして今回の「エルサレムの首都認定」発言です。

パレスチナとしてはトランプ氏に不信感しかないでしょう。

アメリカは、少なくともトランプは中東和平の仲介役となれない」

というのが現時点での世界の総意でしょう。

 

台頭するロシア

ではどこが主導するのか。

ここに来て存在感を増しているのがロシアです。

今年5月パレスチナアッバス議長と会談。

 

▼中東和平交渉の再開に意欲 アッバス議長と会談(’17/5/11)

https://mainichi.jp/articles/20170512/k00/00m/030/128000c

 

14年のウクライナ侵攻以来、欧米との関係が悪化しているロシアは

中東和平をまとめて存在感を高めたいと考えています。

これまでアメリカとの関係が深かった国の切り崩しも始めています。

 

▼ロシアが中東に接近 プーチン大統領、エジプトに軍事協力(’17/12/11)

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24487270R11C17A2FF2000/

 

このままロシア主導で中東和平は進んでいくのでしょうか。

パレスチナでは原理主義で強硬派であった『ハマス』が解体を宣言。

 

ハマス、行政権限移譲 ガザ、自治政府と合意(’17/10/12)

https://mainichi.jp/articles/20171013/k00/00m/030/072000c

 

パレスチナは穏健派で一つにまとまりつつあり再び中東和平へ機運は高まっています。

(そんな中でのスットコドッコイな発言だったのでほんと怒り心頭に発したわけですがそりは置いといて)

イスラエルパレスチナ問題が発生してから70年あまり。

解決は来年以降に持ち越されるわけですがこの地域に住まわれてる人たちに平穏が訪れることを願ってやみません。

 

というあたりで終わっておきます。