そうこうしてたらフランス大統領選の第1回投票を迎えてしまいました。
最近になってまた世界が慌ただしいけど
(日本もいろいろ慌ただしいけど)
追えることが限られているので
個人的にメインストリームだと思うものを載っけていければと思ってます。
お付き合いください。
候補者と第1回投票の結果
今回の大統領選には11人が立候補しましたが、
実質、ル・ペン、マクロン、メランション、フィヨン(届け出順)の4氏での争いでした。
フランス大統領選は決選投票制を採用しており
第1回投票で上位2候補を選出(単独で50%以上を得票した候補がいた場合そこで決着)。
その後の決選投票をもって大統領を選出します。
今回はその第1回投票が終わり、
極右政党『国民戦線』党首のマリーヌ・ル・ペン氏と
政治団体『前進!』の代表エマニュエル・マクロン氏の一騎打ちとなりました。
以下、双方の公約です。
《マリーヌ・ル・ペン》
・EU離脱の是非を問う国民投票の実施と単一通貨ユーロ圏からの離脱
・自国通貨(フラン)の復活
・旅券なしで域内を自由移動できるシェンゲン協定からの離脱
・中銀による財政ファイナンス
・外国人雇用企業への課税
・イスラム原理主義活動の禁止
・過激モスク(イスラム教の礼拝所)閉鎖
・合法移民の抑制。
・EU統合推進派でユーロ圏経済政府、ユーロ圏財務相の創設を主張
・財政赤字を3%以内に抑える
・法定週35時間労働を維持するが、民間企業に交渉の余地を残して柔軟化する
・法人税率を33%から25%に切り下げ
・低賃金労働者の社会保障費負担を免除
・年金や失業保険システムの統合を進める
・5年間で600億ユーロの歳出を削減し、能力向上・職業訓練、再生利用可能エネルギーの促進、農業改革などに500億ユーロの公共投資を行う
・現在10%の失業率を7%に下げる
・年金支給年齢を62歳に据え置く。
決選投票とその先
決選投票は5月7日に行われます。
今のところ得票率60%前後でマクロン氏が勝利するのではないかと言われていますが、
イギリスはEU離脱を決め、アメリカはトランプを選んだこともあり、
「まだまだどうなるかわからない」
という空気感がむんむんとしています。
仮に、万が一、極右EU離脱派のル・ペン氏が勝利した場合、
世界はまた大混乱となるのでしょうが
いずれにせよ、双方ともにフランス国会に基盤がないため、
議会の掌握に労力の大半を割くことになると思います。
これまで、フランスの政治は中道右派と中道左派の主流派が担ってきましたが(だそうですが)
決選投票に進む候補者2氏はこの”枠”の外の人であり
(マクロンは中道左派の社会党にも属していたし、現大統領の元で閣僚も務めたので完全に『外』とは言いにくいけれども…)
フランスにおける一つの転換点のような気がしています。
決選投票後に情報流します。