トランプが議会の承認を得られそうにないということでオバマケアの代替法案を取り下げました。
▼トランプ政権、オバマケア代替法案を撤回(’17/3/25)
http://www.excite.co.jp/News/world_g/20170325/Tbs_news_87002.html
『これがなぜそこまで大きな問題になるのか』
という点に焦点をあてて書いていこうと思います。
本日もお付き合いください。
オバマケアとは
オバマケアとはアメリカにおける国民皆保険制度のことです(ざっくり)。
アメリカ国民の健康保険は
メディケア(=高齢者向け)
メディケイド(=貧困層向け)
民間保険会社
の3つで賄われていましたが制度上どうしても抜け落ちてしまう人がいるので、
『メディケイドの対象範囲の拡大』
『民間保険会社への加入の促進』
によりこれまで保険に加入できていなかった人をカバーすることに成功しました。
「保険未加入者が高額な医療費を回避するために”ギリギリ”まで症状を放置するケースが多く
そのため症状が悪化し、結果的に余分に医療費が掛かっている」
というのが主張の論旨でした。
詳しくは以下参照。
▼オバマケアは米国の医療に何をもたらしたのか?
http://www.igaku-shoin.co.jp/paperDetail.do?id=PA03195_01
根強い不満
2014年のオバマケア発効により保険加入率は83%→94%に上昇しましたが
富裕層は負担が増えただけであり国民の間でも不満が高まっていました。
そんな中2017年から保険料が大幅に上昇することが報道されます。
▼オバマケア保険料平均25%上げ 米39州、加入増で給付増加(’16/10/25)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM25H1D_V21C16A0EAF000/
そこに目をつけたトランプが選挙戦で「オバマケア撤廃」キャンペーンを張ります。
移民排斥
メキシコ国境に壁
に続くトランプの目玉選挙公約。それが「オバマケア撤廃」でした。
トランプ当選には複合的な要因があると言われていますが
『オバマケア(=高騰する医療費)』が追い風になったのは確かだろうと思います。
今回の出来事が大きな問題となる主因はここにあります。
肝いり公約の達成に失敗した。というのが大枠です。
ではなぜ失敗したのか。という点を次回書いていこうと思います。
個人的には「まさかこんな形で潰えるとは」といった感じでした。
とりあえず今回はここまで。です。
早めに書き上げます(もう月末やし)。