今回はなくなったと思ってもゾンビのように復活してくるTPPが
今国会で通る可能性が非常に高くなってきた。
しかも、野党が反発している中で”強引に”通す可能性が高い。
というお話をしたあとで、
「なぜそこまでして通したいのか?」というお話ができれば。
できるかな?2回にまたがるかも。です。
TPPざっくり振り返り
現在、世界の中では”自由貿易”というものが非常に良い物だとされています。
語弊あるかも。
良い物だとしている人が多数派です。
自由貿易というのは何にも邪魔されることなく物が行き交うことです。
「今でも十分行き交ってるやん」
という人もいるでしょうが、
私達の見えないところで様々な邪魔(=障壁:以降障壁で統一)が存在します。
一番わかり易いのは関税(輸入物に課される税金)ですが、
それ以外にもその国独自の規格だったり細かいルールだったりが障壁となります。
その障壁を全部取っ払った状態が完全なる自由貿易の形になります。
ちなみに自由貿易を是とする根拠は、
英国の大経済学者デイヴィッド・リカードが提唱した『比較優位論』という主張です。
比較優位論に関しては説明しだすと長くなるので割愛しますが、
「各国が自分の得意分野に特化した方が効率的だよね」
って話です。
ここまでが【自由貿易】についての話。
TPPとは、『完全なる”自由貿易”を特定の国間で行いましょう』ということです。
一見いいことの様に思えますが
TPPは様々な問題や危険性を孕んでいると私は考えています。
TPPが孕む問題とは
TPPの話になるとまずあがってくるのが”農業”の問題。
「TPPになると農業やばいんでしょ?」
と言われます。
はい、ヤバイです。
▼TPP批准後の日本農業はどうなるか
http://taku1907.hatenablog.com/entry/2016/01/11/222810
農業もヤバイんですけど
インパクトの大きさとしては医療や金融が非常にヤバイです。
特に医療なんて”アメリカ基準”になれば
国民皆保険制度がなくなってしまう可能性があります。
そうなったら医療費の負担額100%です。破産です。
「保険料高いよねー」なんて言ってた時代が懐かしくなるでしょう。
TPP批判が過ぎました。
逆に利点としてはボーダーレスになる分
批准国間との仕事は非常にやりやすくなると思います。
人の移動もかなり流動的になるでしょう。
日本と同じ料金でアメリカでも携帯使える!
みたいなことも実現するかもしれません。
もちろんポジティブなインパクトはあるんですが、
それでも「なぜTPPを推し進めなければいけないのか」と
首を傾げたくなる理由があります。
次回はそのお話をした上で政府与党の目的が何かということを考えられればと思います。